つらい耳鳴りは自律神経が原因かも?チェック方法と今すぐできる対処法
静かな場所で「キーン」という音が聞こえたり、セミが鳴いているように感じたり…、耳鳴りは本当につらいものです。もしかしたら、その原因は自律神経の乱れにあるかもしれません。このページでは、耳鳴りと自律神経の関係性について詳しく解説します。自律神経が耳鳴りを引き起こすメカニズムや、自律神経の乱れによる耳鳴りの特徴、そして他の原因による耳鳴りとの違いを理解することで、ご自身の耳鳴りの原因を探るヒントを見つけられるでしょう。さらに、自律神経を整えるための具体的な方法、例えば生活習慣の改善やストレスマネジメント、ツボ押しなど、すぐに実践できる対処法もご紹介します。つらい耳鳴りを少しでも和らげ、快適な毎日を送るためのお手伝いができれば幸いです。
1. 耳鳴りの原因はさまざま!自律神経との関係は?
静かな場所で「キーン」「ジー」といった音が聞こえる耳鳴り。気になって仕事や勉強に集中できなかったり、夜眠れなかったりと、日常生活に支障をきたすこともあります。実は、耳鳴りの原因は多岐にわたり、その一つとして自律神経の乱れが関係しているケースがあります。
1.1 自律神経の乱れが耳鳴りを引き起こすメカニズム
自律神経は、体の機能を無意識に調整する神経で、交感神経と副交感神経の2種類があります。交感神経は活動時に、副交感神経は休息時に優位に働きます。この2つの神経のバランスが崩れると、血行不良や内耳への酸素供給不足が起こり、耳鳴りが発生しやすくなると考えられています。また、自律神経の乱れは、聴覚に関わる神経の過敏状態を引き起こし、わずかな音でも増幅されて耳鳴りとして感じられる場合もあります。さらに、ストレスは自律神経のバランスを崩す大きな要因であるため、ストレスを感じやすい人は耳鳴りに悩まされることが多い傾向にあります。
1.2 自律神経の乱れ以外に考えられる耳鳴りの原因
耳鳴りは自律神経の乱れだけが原因ではありません。他の原因としては、以下のような病気が挙げられます。
病気 | 概要 |
---|---|
1.2.1 突発性難聴 |
原因不明の突然の難聴と耳鳴りが起こる病気。片耳だけに症状が現れることが多いです。早期の治療が重要です。 |
1.2.2 メニエール病 |
内耳のリンパ液のバランスが崩れることで、回転性のめまい、難聴、耳鳴り、耳閉感などの症状が現れる病気です。 |
1.2.3 聴神経腫瘍 |
聴神経にできる良性の腫瘍。片側の難聴や耳鳴りが主な症状です。進行すると、顔面神経麻痺などを引き起こす可能性があります。 |
1.2.4 外耳道炎、中耳炎 |
細菌やウイルス感染によって外耳道や中耳に炎症が起こる病気。耳の痛み、耳だれ、発熱、耳鳴りなどを伴うことがあります。 |
1.2.5 薬の副作用 |
一部の薬には、耳鳴りを副作用として引き起こすものがあります。服用している薬が原因で耳鳴りが出ている場合は、医師に相談しましょう。 |
1.2.6 ストレス、疲労 |
過度なストレスや疲労は自律神経のバランスを崩し、耳鳴りを引き起こすことがあります。十分な休息とストレス解消が重要です。 |
1.2.7 加齢 |
加齢に伴い、内耳の機能が低下することで耳鳴りが発生しやすくなります。高齢者で耳鳴りを訴える方は多いです。 |
これらの病気以外にも、顎関節症や頸椎の異常が原因で耳鳴りが起こるケースもあります。耳鳴りの原因を特定するためには、専門の医療機関を受診し、適切な検査を受けることが大切です。
2. 自律神経が原因の耳鳴りの症状の特徴
自律神経が原因の耳鳴りは、他の原因による耳鳴りと比べて、いくつかの特徴的な症状が現れることがあります。
耳鳴りの種類や併発する症状に注目することで、原因の特定に役立ちます。
2.1 高音の耳鳴り?低音の耳鳴り?左右差は?
自律神経の乱れからくる耳鳴りは、「キーン」といった高音のものが多くみられます。
しかし、「ジー」という低音の耳鳴りを訴える方もいます。また、左右どちらかの耳だけに症状が現れる場合もあれば、両耳に現れる場合もあります。
症状の出方は人それぞれなので、一概に「この症状なら自律神経の乱れが原因だ」とは言えません。
耳鳴りの音や聞こえ方の変化にも注意を払いましょう。
2.2 耳鳴り以外の症状に注目!
自律神経が原因の耳鳴りの場合、耳鳴り以外にも様々な症状が現れることが多いです。
これらの症状は自律神経の乱れが身体全体に影響を及ぼしていることを示唆しています。
複数の症状が同時に現れている場合は、自律神経が原因である可能性が高いと言えるでしょう。
症状 | 症状の特徴 |
---|---|
2.2.1 めまい |
ふわふわとした浮遊感や、周囲がぐるぐる回るような回転性のめまいを感じることがあります。 耳鳴りと同時にめまいが起こる場合は、メニエール病などの他の疾患の可能性も考えられます。 |
2.2.2 頭痛 |
緊張型頭痛のように、頭全体が締め付けられるような鈍い痛みが特徴です。 ストレスや疲労の蓄積によって悪化しやすく、耳鳴りと共に慢性的に続くこともあります。 |
2.2.3 肩こり |
首や肩の筋肉が緊張し、重苦しい痛みやだるさを感じます。 長時間のデスクワークや姿勢の悪さ、精神的なストレスなどが原因となることが多く、 自律神経の乱れとも密接に関係しています。 |
2.2.4 不眠 |
なかなか寝付けなかったり、夜中に何度も目が覚めてしまう、朝早くに目が覚めてしまうなど、 睡眠の質が低下します。 耳鳴りが気になって眠れないという悪循環に陥ることもあります。 |
2.2.5 倦怠感 |
身体が重だるく、疲れやすい状態が続きます。 十分な睡眠を取っても疲れが取れず、日中の活動に支障をきたすこともあります。 |
上記以外にも、動悸、息切れ、便秘、下痢、食欲不振、吐き気などの症状が現れることもあります。
これらの症状は単独で現れることもありますが、複数同時に現れる場合は自律神経の乱れを疑い、
医療機関への相談も検討しましょう。
3. 自律神経が乱れているかチェック!簡単なセルフチェック方法
慢性的な耳鳴りに悩まされている方は、もしかしたら自律神経の乱れが原因かもしれません。まずはご自身の状態をチェックしてみましょう。次の項目で、当てはまるものがいくつあるか数えてみてください。
3.1 自律神経バランスチェック
症状 | はい | いいえ |
---|---|---|
朝起きるのがつらい | □ | □ |
寝つきが悪い、または途中で目が覚める | □ | □ |
日中、眠気や倦怠感がある | □ | □ |
イライラしやすく、感情の起伏が激しい | □ | □ |
集中力が続かない | □ | □ |
食欲不振または過食気味 | □ | □ |
便秘や下痢をしやすい | □ | □ |
頭痛、肩こり、めまいがする | □ | □ |
手足が冷えやすい | □ | □ |
汗をかきやすい、または全く汗をかかない | □ | □ |
上記のチェック項目で、「はい」と答えた数が多ければ多いほど、自律神経が乱れている可能性が高くなります。特に、半数以上当てはまる場合は、生活習慣の見直しやストレスマネジメントに取り組む必要があるでしょう。
3.2 自律神経のタイプをチェック!
自律神経には、活動時に優位になる交感神経と、休息時に優位になる副交感神経の2種類があります。どちらの神経が優位になっているかによって、現れる症状も異なります。以下の特徴を参考に、自分の自律神経のタイプをチェックしてみましょう。
3.2.1 交感神経が優位な場合
- イライラしやすい
- 落ち着きがない
- 動悸がする
- 呼吸が浅い
- 体温が高い
- 便秘気味
3.2.2 副交感神経が優位な場合
- だるい、疲れやすい
- やる気が出ない
- 胃腸の調子が悪い
- 手足が冷える
- 下痢気味
どちらか一方に偏っている場合も、自律神経のバランスが崩れていると考えられます。理想的なのは、状況に応じて交感神経と副交感神経がスムーズに切り替わる状態です。セルフチェックの結果を参考に、ご自身の自律神経の状態を把握し、適切な対策を行いましょう。
4. 今すぐできる!自律神経を整えて耳鳴りを改善する対処法
つらい耳鳴りを少しでも和らげたい。そんな方のために、今すぐできる自律神経を整える対処法を、生活習慣の見直し、ストレスマネジメント、ツボ押し、その他の4つの側面からご紹介します。
4.1 生活習慣の改善
自律神経の乱れを整えるためには、生活習慣の見直しが基本です。規則正しい生活、バランスの良い食事、適度な運動、良質な睡眠を心がけ、禁煙、カフェインやアルコールの摂取制限も意識しましょう。
4.1.1 規則正しい生活リズム
自律神経を整えるには、体内時計のリズムを整えることが重要です。毎日同じ時間に起床し、同じ時間に就寝する習慣を身につけましょう。週末も平日と同じような時間に起きることで、体内時計のリズムが安定しやすくなります。
4.1.2 バランスの取れた食事
栄養バランスの良い食事は、健康な身体だけでなく、自律神経のバランスを整える上でも大切です。ビタミンB群、マグネシウム、カルシウムなどは、神経の働きをサポートする栄養素です。これらの栄養素を積極的に摂り入れましょう。インスタント食品や加工食品の摂り過ぎは避け、野菜、果物、魚、肉など、様々な食材をバランス良く食べることが大切です。
4.1.3 適度な運動
適度な運動は、ストレス発散や血行促進に効果があり、自律神経のバランスを整えるのに役立ちます。激しい運動ではなく、ウォーキングやヨガ、ストレッチなど、軽い運動を継続的に行うことがおすすめです。無理なく続けられる運動を見つけましょう。
4.1.4 良質な睡眠
睡眠不足は自律神経の乱れに直結します。毎日7時間程度の睡眠を確保し、質の良い睡眠を心がけましょう。寝る前にカフェインを摂取したり、スマートフォンを長時間見たりするのは避け、リラックスできる環境を整えることが大切です。
4.1.5 禁煙
喫煙は血管を収縮させ、血行を悪化させるため、自律神経の乱れを悪化させる可能性があります。耳鳴り改善のためにも、禁煙に取り組みましょう。
4.1.6 カフェイン・アルコールの摂取制限
カフェインやアルコールは、自律神経を刺激し、興奮状態を引き起こす可能性があります。過剰な摂取は避け、適量を心がけましょう。
4.2 ストレスマネジメント
ストレスは自律神経の乱れの大きな原因の一つです。ストレスを溜め込まないよう、自分なりのストレス解消法を見つけましょう。
4.2.1 リラックスできる時間を作る
好きな音楽を聴いたり、読書をしたりなど、リラックスできる時間を作ることは、ストレス軽減に効果的です。自分にとって心地良いと感じる時間を持つように心がけましょう。
4.2.2 趣味を楽しむ
没頭できる趣味を持つことは、ストレス発散に繋がります。絵を描いたり、楽器を演奏したり、スポーツをしたりなど、自分が楽しめる趣味を見つけましょう。
4.2.3 瞑想、ヨガ
瞑想やヨガは、心身をリラックスさせ、自律神経のバランスを整える効果が期待できます。呼吸法に意識を集中することで、雑念を払い、心を落ち着かせることができます。
4.2.4 アロマテラピー
ラベンダーやカモミールなどのアロマは、リラックス効果があり、自律神経を整えるのに役立ちます。アロマオイルを焚いたり、アロマバスを楽しむのも良いでしょう。
4.3 耳鳴り対策に効果的なツボ押し
耳鳴りに効果があるとされるツボを刺激することで、症状の緩和が期待できます。下記のツボを優しく押してみてください。
ツボの名前 | 位置 | 効果 |
---|---|---|
翳風(えいふう) | 耳たぶの後ろ、あごの骨の付け根のくぼみ | 耳鳴り、難聴、頭痛 |
完骨(かんこつ) | 後頭部、乳様突起の後ろ側のくぼみ | 耳鳴り、頭痛、肩こり |
聴宮(ちょうきゅう) | 耳の穴の前、少しへこんだ部分 | 耳鳴り、難聴、顎関節症 |
ツボ押しは、強く押しすぎないように、気持ち良いと感じる程度の強さで行いましょう。
4.4 その他
4.4.1 耳鳴りに効果的なサプリメント
ビタミンB群や亜鉛など、耳鳴りの改善に効果が期待できるサプリメントがあります。ただし、サプリメントはあくまでも補助的なものなので、過剰摂取は避け、バランスの良い食事を心がけることが大切です。サプリメントの摂取を検討する際は、医師や薬剤師に相談しましょう。
5. 医療機関を受診すべき?耳鳴りが悪化するケース
耳鳴りは、一時的なものから慢性的なものまで、その症状はさまざまです。多くの場合、心配のないものもありますが、中には深刻な病気が隠れている可能性もあります。自己判断せずに、医療機関への受診を検討すべきケースを理解しておきましょう。
5.1 悪化する耳鳴り
耳鳴りの症状が悪化する場合、速やかに医療機関を受診しましょう。悪化のパターンには、音が大きくなる、鳴っている時間が長くなる、片耳だけだったのが両耳になる、などがあります。
5.1.1 突然の大きな耳鳴り
ある日突然、大きな耳鳴りが始まった場合は、突発性難聴の可能性があります。突発性難聴は早期の治療が重要ですので、すぐに耳鼻咽喉科を受診してください。
5.1.2 徐々に悪化する耳鳴り
徐々に耳鳴りが悪化していく場合も、何らかの病気が進行している可能性があります。放置せずに、耳鼻咽喉科で適切な検査を受けましょう。
5.2 耳鳴りに伴う他の症状
耳鳴りと同時に、以下の症状が現れる場合は、注意が必要です。これらの症状は、他の病気のサインである可能性があります。
症状 | 考えられる病気 |
---|---|
めまい、吐き気 | メニエール病、前庭神経炎など |
難聴 | 突発性難聴、騒音性難聴、加齢性難聴など |
耳の痛み、耳だれ | 外耳道炎、中耳炎など |
顔の麻痺、しびれ | 顔面神経麻痺、脳梗塞など |
頭痛、発熱 | 髄膜炎、脳腫瘍など |
これらの症状が現れた場合は、自己判断せずに、速やかに医療機関を受診しましょう。耳鼻咽喉科だけでなく、必要に応じて他の診療科の受診も検討されます。
5.3 日常生活に支障が出る耳鳴り
耳鳴りのために、日常生活に支障が出ている場合も、医療機関への受診をおすすめします。具体的には、以下のようなケースです。
5.3.1 集中力の低下
耳鳴りのために仕事や勉強に集中できない場合は、生活の質を大きく下げてしまう可能性があります。適切な治療を受けることで、集中力を取り戻せる場合があります。
5.3.2 睡眠障害
耳鳴りが気になって眠れない、夜中に何度も目が覚めてしまうという場合は、睡眠不足から体調を崩してしまう可能性があります。睡眠障害を引き起こす耳鳴りは、治療の対象となります。
5.3.3 不安や抑うつ
耳鳴りが続くことで、強い不安や抑うつ状態に陥ることもあります。精神的な負担が大きい場合は、心療内科や精神科への受診も検討しましょう。
耳鳴りは、その原因や症状によって適切な対処法が異なります。自己判断は危険ですので、少しでも気になることがあれば、医療機関を受診し、専門家のアドバイスを受けるようにしましょう。
6. まとめ
耳鳴りは、日常生活に支障をきたすつらい症状です。その原因は多岐に渡りますが、自律神経の乱れが関係しているケースも少なくありません。この記事では、自律神経と耳鳴りの関係性、自律神経が原因の耳鳴りの特徴、そしてご自身でできる対処法について解説しました。
自律神経の乱れが耳鳴りを引き起こすメカニズムは、ストレスや疲労などによって自律神経のバランスが崩れ、内耳の血流が悪化したり、聴覚神経が過敏になることで起こると考えられています。耳鳴りの音は高音だったり低音だったり、片耳だけの場合もあれば両耳の場合もあります。また、耳鳴りに加えて、めまいや頭痛、肩こり、不眠、倦怠感といった症状が現れることもあります。これらの症状に心当たりがある場合は、自律神経の乱れが原因の耳鳴りの可能性があります。
自律神経を整えるためには、規則正しい生活リズム、バランスの取れた食事、適度な運動、良質な睡眠を心がけることが大切です。また、ストレスを溜め込まないよう、リラックスできる時間を作ったり、趣味を楽しんだり、瞑想やヨガ、アロマテラピーなども効果的です。さらに、ツボ押しやサプリメントも耳鳴り対策として有効な場合があります。ご紹介したセルフチェックや対処法を試しても改善が見られない場合や、お困りの方は当院へご相談ください。
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